【電気工事士2種筆記】分岐回路における電線長さと太さの条件(R3年度上期-午後問9)

問題 <R3年上期 午後問9>
図のように、定格電流 100A の配線用遮断器で保護された低圧屋内幹線から VVRケーブルで低圧屋内電路を分岐する場合、a-b間の長さ L と電線の太さ A の組合せとして、不適切なものは。
ただし、VVRケーブルの太さと許容電流の関係は表の通りとする

<解答の選択肢>

  1. L : 1m、A: 2.0mm
  2. L : 2m、A: 5.5mm2
  3. L : 10m、A: 8mm2
  4. L : 15m、A: 14mm2

【出典:令和3年度第ニ種電気工事士筆記試験上期-午後問9】



遮断器の定格電流は 100A だから、8m超 のときのケーブルの許容電流は 55A 以上必要。したがって、不適切な組み合わせは選択肢3

類似問題
R3年下期-午前問9
R3年上期-午後問9

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解法と解説

方針

分岐回路の電線・ケーブルの長さと太さに関する問題は、過去6回で2回出題の合格分かれ道項目。出題頻度は高くないものの、マスターする数値は4つだけなので、早めにマスターしてしまおう。

ふくラボ流攻略法

幹線から分岐する点=分岐回路の開始点と遮断器までの距離は原則 3m 以下にしなければならない。しかし、部屋のレイアウト、負荷の設置場所等の制約により、電線を 3mを超えて引き廻さなければならないときには、距離が長いほど太い電線を使う必要がある。

どれくらいの太さの電線を使えば良いかは、分岐回路の電線の許容電流を IW、幹線回路の遮断器の定格電流を IB とすると

電線長さ 電線の許容電流 IW
8m超 0.55×IB
3~8m 0.35×IB
3m以下 太さに制限無し
負荷容量で太さ決める

この表を元に、選択肢を吟味していく。

選択肢1
L が 3m以下なので、許容電流(電線太さ)に制限無し。適切

選択肢2
L が 3m以下なので、許容電流(電線太さ)に制限無し。適切

選択肢3
L = 10m なので 8m超に該当し、IW0.55×IB = 55[A]

一方、電線太さ 8mm2 の許容電流は 42A で、IW の最小値より小さい。

この組み合わせが不適切

選択肢4
L = 10m なので 8m超に該当し、IW0.55×IB = 55[A]

一方、電線太さ 14mm2 の許容電流は 61A。適切

まとめ

分岐回路の電線・ケーブルの長さと太さに関する重要ポイントは。

  1. 分岐回路の電線長さは原則 3m 以下
  2. 電線が長ければ太い電線を使う
  3. 数値は 3~8m と 0.35、0.55

類似問題
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解説
分岐回路の電線太さ

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