【電気工事士2種-筆記問題解説】合成樹脂管(PF管・CD管、VE管、FEP管)の工事ポイント

合成樹脂管工事は、引っ掛け選択肢を含めれば、毎回必ず出題される超合格必須項目

超合格必須項目の重要ポイントは 5つ。

  1. 種類はPF・CD・VE管
  2. 施工場所
  3. 支持点間距離 1.5m以下
  4. カップリングとボックスコネクタ
  5. 工具

重要ポイントは 5つと少々多いが、それぞれは難しいことはないのできっちり。

合成樹脂管工事の出題傾向と対策

種類はPF・CD・VE・FEP管

合成樹脂管には次の4種類がある。

  • PF管(合成樹脂製可とう電線管)
  • CD管(合成樹脂製可とう電線管(コンクリート埋設用))
  • VE管(硬質塩化ビニル電線管)
  • FEP管(波付硬質合成樹脂管)
PF管

PF管は可とう性のある合成樹脂管で、蛇腹の外観。

技能試験の候補問題に、PF管をアウトレットボックスに接続する入っているから、写真だけではなく、ホームセンターに行って実物を触ってみるとマスターが早い。

CD管

CD管も可とう性樹脂管だが、コンクリート埋設専用。PF管とは色の違いで判断する。CD管はオレンジ色。

VE管

VE管はまっすぐな硬い管。

FEP管

この FEP管は、筆記試験では地中配線の保護管として出題され、名称を問われる場合がある。

地中配線に FEP との記載があれば、FEP管(波付合成樹脂管)。

施工場所

低圧屋内配線のすべての場所で施工可能なのが次の4つ。

・ケーブル工事
・金属管工事
・2種金属可とう電線管工事
・合成樹脂管工事(CD管除く)

合成樹脂管工事の施工可能場所は個別に覚えるのではなく、これら4つセットで覚えてしまうのがお勧め。

支持点間距離 1.5m以下

合成樹脂管を造営材に取り付ける場合、その支持点間距離は 1.5m以下。

カップリングとボックスコネクタ

カップリング

配管同士を接続するカップリング。

PF管同士を接続するには PF管用カップリングを使用する。

一方、VE管同士の接続には、VE管用カップリング…ではなく、なぜか TSカップリングという名称の還付リングを使う。間違わないように。

…ちなみに、CD管同士の接続は…筆記試験では重要視されないようで、ここ 10年では出題されていないようす。

他のカップリングの解説はこちら

ボックスコネクタ

アウトレットボックスなどのボックスと管を接続するのがボックスコネクタ。

筆記試験では PF管用ボックスコネクタの写真がよく出題される(引っ掛け選択肢含む)。

工具

PF管、CD管は合成樹脂製可とう電線管の名称通り、曲げるのは自在。

一方、VE管は硬質という名称にあるように、固い直管のため、器具を使って曲げようとすると破損する。

このため、VE管を曲げるためには、トーチランプで VE管を温めて、柔らかくしてから曲げる。

筆記試験では複数のトーチランプの写真が使用されているが、携帯式ガスバーナーと考えればその特徴から、トーチランプと判断できるはず。

過去問

問題 <R3年上期 午前問42>
12で示す部分の工事において、使用されることのないものは

<解答の選択肢>

<解法>
12には「PF」と記載があるので、PF管を使う工事。

一方、選択肢ロは VE管相互接続に使用するTSカップリング。

したがって、使用されることのない部材はロ: TSカップリング。

問題 <R3年下期 午前問39>
⑨で示す部分の配線工事で用いる管の種類は

<解答の選択肢>

  1. 波付硬質合成樹脂管
  2. 硬質ポリ塩化ビニル電線管 (硬質塩化ビニル電線管)
  3. 耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル電線管 (耐衝撃性硬質塩化ビニル電線管)
  4. 耐衝撃性硬質ポリ塩化ビニル管 (耐衝撃性硬質塩化ビニル管)

<解法>
FEP は波付硬質合成樹脂管を示す

<R3年下期 午後問23>

低圧屋内配線の合成樹脂管工事で、合成樹脂管(合成樹脂製可とう電線管および CD管を除く)を造営材の面に沿って取り付ける場合、管の支持点間の距離の最大値 [m]は

<解答の選択肢>

  1. 1
  2. 1.5
  3. 2
  4. 2.5

<解法>
合成樹脂管の支持点間距離は 1.5m 以下

まとめ

合成樹脂管工事の重要ポイントは4つ。

  1. 種類はPF・CD・VE管
  2. 施工場所
  3. カップリングとボックスコネクタ
  4. 工具

関連問題
R3年下期-午後問23(支持点間距離)
R3年下期-午前問39(FEP)
R3年上期-午前問42(工具・材料)
R2年下期-午後問34(FEP)
R2年下期-午前問23(総合問題)
R2年下期-午前問39(PF)

タイトルとURLをコピーしました