問題 <R3年下期 午後問22>
D種接地工事の施工方法として、不適切なものは
<解答の選択肢>
- 移動して使用する電気機械器具の金属製外箱の接地線として、多芯キャブタイヤケーブルの断面積 0.75mm2 の 1心を使用した
- 低圧電路に地絡を生じた場合に 0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を設置し、接地抵抗が 300Ωであった
- 単相 100V の電動機を水気のある場所に設置し、定格感度電流 30A、動作時間 0.1秒の電流動作型漏電遮断器を取り付けたので、接地工事を省略した
- ルームエアコンの接地線として、直径 1.6mm の軟銅線を使用した
【出典:令和3年度第ニ種電気工事士筆記試験 下期 午後問22】
水気のある場所では接地工事は必須。不適切なのは選択肢3
解法と解説
方針
接地工事は、過去6回で 13回も出題されている、合格の超必須項目。
すべての選択肢の正誤を判断しようとすると、かなり細かい内容まで理解しないといけなくて困難だが、重要ポイント押さえておくことで、ほとんどの問題は正解にたどり着くことができる(はず)。
ふくラボ流攻略法
各選択肢を吟味していく。
選択肢1
接地線に多芯キャブタイヤケーブルを使う条件は非常に細かいので、正誤判断はいったん保留。(他の選択肢の吟味の結果、この選択肢は適切ということに落ち着く)
選択肢2
D種接地工事の接地抵抗は原則 100Ω以内。
ただし、低圧電路に地絡を生じた場合に 0.5秒以内に自動的に電路を遮断する装置を設置した場合、接地抵抗は 500Ωまで許容される。
適切。
選択肢3
接地工事の省略できるのは、漏電が起こりにくい条件でのみ。
湿気が多い、水気がある環境は漏電が起こりやすい環境なので、接地工事の省略は不可。
この選択肢が不適切。
選択肢4
「ルームエアコン」と書いてあるが、これは惑わし。
D種接地工事の接地線は、直径 1.6mm以上の単心線を使う。
適切。
まとめ
接地工事は、過去6回で 13回も出題されている、合格の超必須項目。
すべての選択肢の正誤を判断しようとすると、かなり細かい内容まで理解しないといけなくて困難だが、重要ポイント押さえておくことで、ほとんどの問題は正解にたどり着くことができる(はず)。過去問を繰り返し解いて、解けるように訓練すべし。
関連問題
・R3年下期-午後問22(施工条件)
・R3年下期-午後問26(絶縁抵抗と接地抵抗)
・R3年下期-午後問38(接地線太さと抵抗値)
・R3年下期-午前問20(省略条件)
・R3年下期-午前問38(抵抗値)
・R3年上期-午後問22(省略条件)
・R3年上期-午後問26(絶縁抵抗と接地抵抗)
・R3年上期-午後問37(抵抗値)
・R2年下期-午後問22(施工条件)
・R2年下期-午後問38(工事種類と太さ)
・R2年下期-午前問22(省略条件)
・R2年下期-午前問26(接地線太さと抵抗値)
・R2年下期-午前問36(工事種類と抵抗値)
解説
・接地工事
同じ年度の問題
・前の問題(問21)
・次の問題(問23)
・令和3年度下期-午後問題一覧