【電気工事士2種筆記】低圧電路の接地抵抗と絶縁抵抗(R3年度上期-午後問26)

問題 <R3年上期 午後問26>
使用電圧 100V の低圧電路に、地絡が生じた場合 0.1秒で自動的に電路を遮断する装置が施してある。この電路の屋外に D種接地工事が必要な自動販売機がある。その接地抵抗値 a[Ω] と電路の絶縁抵抗値 b[MΩ] の組合せとして、「電気設備に関する技術基準を定める省令」及び「電気設備の技術基準の解釈」に適合しないものは

<解答の選択肢>

  1. a: 600、b: 2.0
  2. a: 450、b: 1.0
  3. a: 200、b: 0.2
  4. a: 50、b: 0.1

【出典:令和3年度第ニ種電気工事士筆記試験上期-午後問26】



電路の使用電圧は 100V なので、絶縁抵抗値は 0.1MΩ以上必要。地絡発生時に 0.1秒で電路を遮断する装置が付いているならば、接地抵抗は 500Ω以下。この両方を同時に満たさないのは、選択肢1

関連問題(接地抵抗)
R3年下期-午前問26(接地抵抗計(電池式))
R3年上期-午前問26(電極の配置)
R2年下期-午後問26(電極の配置)

関連問題(絶縁抵抗)
R3年下期-午後問26(絶縁抵抗と接地抵抗)
R3年下期-午前問36(絶縁抵抗)
R3年上期-午後問26(絶縁抵抗と接地抵抗)
R3年上期-午前問25(絶縁抵抗)
R3年上期-午前問38(絶縁抵抗)
R2年下期-午後問25(絶縁抵抗)
R2年下期-午後問36(絶縁抵抗)
R2年下期-午前問25(絶縁抵抗)

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解法と解説

方針

この問題は、接地抵抗と絶縁抵抗の両方が正確に理解できていないと正解できない。

しかし、接地抵抗、絶縁抵抗ともに合格の必須項目なので、この問題もきっちり正解できるように。

ふくラボ流攻略法

接地抵抗と絶縁抵抗のそれぞれの抵抗値を求める。

接地抵抗

使用電圧 100V なので、この接地工事は D種接地工事。

D種接地工事の接地抵抗は、原則 100Ω以下

ただし、0.5秒以内で動作する漏電遮断器を電路に設置しているときは、接地抵抗は 500Ωまで許容される。

ここで問題文を読むと「地絡が生じた場合 0.1秒で自動的に電路を遮断する装置が施して」とある。

漏電遮断器とは書いていないが、電路を遮断できる装置が施設されているので、接地抵抗は 500ΩまでOK。

選択肢を眺めると、選択肢1 の 600Ωが適合しない。

ここだけでこの問題は正解が判断できたが、次に絶縁抵抗についても吟味しておく。

絶縁抵抗

使用電圧/対地電圧と絶縁抵抗値は以下の表でまとめられる。

問題文を読むと、使用電圧は 100V だから対地電圧も当然 100V = 150V以下。ということは、絶縁抵抗は表から 0.1Ω以上

ということは、すべての選択肢が適合。

最終解答

以上、2つの検討より、適合しないのは選択肢1。

まとめ

接地抵抗、絶縁抵抗ともに合格の必須項目なので、この問題をきっちり正解できるように。

関連問題(接地抵抗)
R3年下期-午前問26(接地抵抗計(電池式))
R3年上期-午前問26(電極の配置)
R2年下期-午後問26(電極の配置)

関連問題(絶縁抵抗)
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R3年下期-午前問36(絶縁抵抗)
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R2年下期-午後問25(絶縁抵抗)
R2年下期-午後問36(絶縁抵抗)
R2年下期-午前問25(絶縁抵抗)

解説
電路の絶縁抵抗
接地工事
接地抵抗測定方法

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