【電気工事士2種-筆記問題解説】スイッチ(●型)の図記号(傍記表示)と外観・回路図

スイッチは、毎試験に出題される超合格必須項目。

スイッチは図記号でみると、大きく次の3タイプに分かれる(少数派もあるが)。

この記事では ● タイプについて解説する。
他のスイッチは スイッチ(その他) で解説している。

合格するための重要ポイントは1つ。

  1. 図記号と回路図・外観

スイッチの出題傾向と対策

図記号と外観

基本の形

●タイプのスイッチは、●の右隣り(傍)に、種類を示す英数字を追加したもの。

単極スイッチ

● 単独の記号は単極スイッチ。

図記号 外観・回路図
3路スイッチ

技能試験でも必ず出題される、2箇所から1つの電灯を ON/OFF するための3路スイッチ。外観からは判断つきにくいので、回路図を見て3路スイッチと判断できるように。

図記号 外観・回路図
4路スイッチ

3か所以上のスイッチで1つの電灯を ON/OFF するために使う。

図記号 外観・回路図

このスイッチも外観からは判断が難しいが、回路図で端子に4という数値が含まれていれば4路スイッチと判断できる。

位置表示灯内蔵スイッチ

スイッチが OFF のときに内蔵された表示灯が点灯するスイッチ。暗闇でスイッチの位置を教えてくれるタイプ。

他のスイッチと異なり、H がなんの意味(単語)からきているか市販テキストに説明がなされてないので、こじつけて覚えるしかない。

私の場合、暗闇で幻想的な光で照らしてくれる蛍(Hotaru)の H とこじつけて覚えていた。

図記号 外観・回路図

回路図を見ると、スイッチが ON=接点がつながると、表示灯両端が接続=同電位になることが分かる。この仕組みにより、スイッチが OFF のときは表示灯は点灯し、ON のときは消灯する。

確認表示灯内蔵スイッチ

スイッチが ON のときに内蔵表示灯が ON するタイプ。

L は Lamp の L。これで覚えれる人は覚えてほしい。

図記号 外観・回路図
リモコンスイッチ

R は Remote controller の R。

図記号 外観・回路図
(過去問では見つからず)
自動点滅器

周りが明るいときには OFF で、夜暗くなると自動で ON するのが自動点滅器。

A は Automatic (自動) の A。

図記号 外観・回路図
防雨形スイッチ

耐水性能を表す Water Proof の略字 WP で表されるのが防雨形スイッチ

図記号 外観・回路図
遅延スイッチ

遅延を表す Delay の D がついたスイッチ。

図記号 外観・回路図

操作してもすぐにはスイッチの状態が切り替わらず、少し時間が経ってから作動=遅延動作するのがこのスイッチの特徴。トイレの換気扇や玄関の電灯などの ON/OFF スイッチに用いられる。

熱線式自動スイッチ

RAS は、heat-Rays Automatic Sensor の略語。

図記号 外観・回路図

夜間に人が通ったり、部屋に人が入ってきたりすると自動で照明させるためのスイッチ。

熱線式の熱線は赤外光を指し、人の肌くらいの温度(35℃前後)が発生する赤外光に反応する設定になっている。

なお、自動点滅器も似た働きをするが、自動点滅器は日中の明るい時間は OFF で、夜暗くなってくると ON する点が異なる。

調光器

英数字は無いが、●の中心に右上矢印が付いているのは調光器。

図記号 外観・回路図

スイッチの種類を表すのに、英数字ではなく矢印で、これまで上で説明してきたスイッチとは異なって覚えにくいかもしれないが、次の記号の類似からマスターすると簡単。

あなたは電気回路の可変抵抗の図記号をご存じだろうか?長方形が抵抗を表していて、長方形に右矢印を組合せた記号は可変抵抗、抵抗値を変えられる抵抗を表している。

同じように、可変コンデンサ、可変直流電源というものがあり、これも普通のコンデンサ記号、直流電源に右矢印が追加されたもの。

こんな感じで、右上矢印は「調整ができる」ことを意味する。

というわけで、●に右上矢印が付いたスイッチは、光を調整できるスイッチということで調光器。

過去問

図記号から名称を答えるタイプ

問題 <R3年上期 午後問33>
③で示す図記号の器具の種類は

<解答の選択肢>

  1. 熱線式自動スイッチ
  2. 遅延スイッチ
  3. 確認表示灯を内蔵する点滅器
  4. 位置表示灯を内蔵する点滅器

<解法>
点滅器記号の右下に H が付いているので、位置表示灯を内蔵する点滅器

使用/未使用のスイッチを答えるタイプ

問題 <R3年下期 午前問48>
この配線図の図記号から、この工事で使用されていないスイッチは。ただし、写真下の図は、接点の構成を示す

<解答の選択肢>

<解法>
まず、選択肢のスイッチの種類を書き込む。

イ:調光器
ロ:H(位置表示灯内蔵)
ハ:A(自動点滅器) もしくは RAS (熱線式自動)
ニ:L(確認表示灯内蔵)

次に、配線図面のスイッチをぜーんぶチェックしていく。

そして、種類を詳しくみていくと、

・イ:調光器は 1F居間の左側壁
・ハ:A は 1F 左上の外灯
   RAS は 1F の玄関
・ニ:L は 1F の便所、浴室

ということで、使われていないスイッチは ロ:H(位置表示灯内蔵スイッチ)

まとめ

●タイプのスイッチの重要ポイントは1つ。

  1. 図記号と回路図・外観

関連問題
R3年下期-午前問48
R3年上期-午後問33
R3年上期-午前問34
R3年上期-午前問50
R2年下期-午後問43
R2年下期-午前問44

機器・器具と図記号の解説一覧

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