【電気工事士2種筆記】低圧屋内配線の電路と大地間の絶縁抵抗(R2年度下期-午前問25)

問題 <R2年下期 午前問25>
低圧屋内配線の電路と大地間の絶縁抵抗を測定した。「電気設備に関する技術基準を定める省令」に適合していないものは

<解答の選択肢>

  1. 単相3線式 100/200V の使用電圧 200V 空調回路の絶縁抵抗を測定したところ、0.16MΩ であった
  2. 三相3線式の使用電圧 200V (対地電圧 200V) 電動機回路の絶縁抵抗を測定したところ、0.18MΩ であった
  3. 単相2線式の使用電圧 100V 屋外庭園灯回路の絶縁抵抗を測定したところ、0.12MΩ であった
  4. 単相2線式の使用電圧 100V 屋内配線の絶縁抵抗を、分電盤で各回路を一括して測定したところ、1.5MΩ であったので個別分岐回路の測定を省略した

【出典:令和2年度第ニ種電気工事士筆記試験下期-午前問25】



絶縁抵抗は 150V, 300V の境界電圧に対し、0.1M、0.2M、0.4MΩ以上。適合していないのは、選択肢2

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解法と解説

方針

電路の絶縁抵抗は過去6回で8回出題されている合格の超必須項目解法はパターン化されているので得点源に。

ふくラボ流攻略法

絶縁抵抗の規定は次の通り。

この表を見ながら、各選択肢を吟味していく。

選択肢1
単相3線式 100/200V の電路は対地電圧 100V = 150V 以下。ということは、絶縁抵抗は 0.1MΩ以上。

適合。

選択肢2
三相3線式の使用電圧 200V (対地電圧 200V) だと、絶縁抵抗は 0.2MΩ以上。

選択肢では 0.18MΩと記述されているから、これが不適合。

選択肢3
単相2線式の使用電圧 100V の回路の対地電圧は 100V。絶縁抵抗は 0.1MΩ以上。

適合。

選択肢4
絶縁抵抗の測定法の知識も必要で条件も珍しい難問。

この選択肢の適合/不適合が判断できなくても、選択肢2が不適合として正解はできる。

以下は推定の解説のため、参考程度と考えて読んでほしい(間違えていても保証はできない)。

単相2線式の使用電圧 100V 屋内配線ならば、絶縁抵抗は 0.1MΩ以上。ここまでは一般的に言えること。

ただし、この選択肢は、各回路が分電盤でどのように分岐しているか、また「絶縁抵抗を一括で測定」をどのように行ったのか全く説明がないためここから推定になる。

幹線電路から分電盤を通じて分岐する各回路は、よほど特殊なケース(設計)を除き、幹線電路にメイン遮断器があり、メイン遮断器の下流幹線に対して並列接続する。たぶんこんな感じ。

そして、分電盤で一括測定ということは、メイン遮断器は OFF して、各分岐回路の遮断器は全部 ON し、メイン遮断器の下流で絶縁抵抗を測定。こんな感じだと推定される。

一般的な回路の並列接続の場合、合成の抵抗は、最も低い抵抗回路に引っ張られて、その値より小さくなる(6Ωと3Ω抵抗を並列接続すると、合成抵抗は2Ωになるように)。

各分岐回路の電線の絶縁抵抗も並列接続回路の合成抵抗の考えが当てはまるとすると、各回路の電線の絶縁抵抗は 1.5MΩ超えと推定される。

だから適合と推定される。

まとめ

電路の絶縁抵抗は過去6回で8回出題されている合格の超必須項目。解法はパターン化されているので得点源に。

絶縁抵抗は下表のように規定されている。

類似問題
R3年下期-午後問26(絶縁抵抗と接地抵抗)
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R2年下期-午前問25(絶縁抵抗)

解説
電路の絶縁抵抗

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