必須項目だが、合格するための重要ポイントは3つ。
- 図記号と外観
- BとBEの見分け方
- 2P1E と 2P2E (別記事)
開閉器の出題傾向と対策
遮断器の図記号と外観
配線用遮断器
最もポピュラー(?)な遮断器。□枠の中の B は Breaker の B。
図記号 | 外観 |
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漏電遮断器(過電流遮断機能付)
BE は Breaker と Earth leakage (漏電) の2つの機能を持った漏電遮断器(過電流遮断機能付)。
図記号 | 外観 |
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B と E の見分け方
B と BE は漏電を遮断する機能が付いているかどうかの違いだが、その見分け方は次の2点。
・感度電流の記載
・テストボタン
感度電流のほうは、遮断器の銘鈑に(定格)感度電流 (mA の単位)が記載されているかどうかで見分けられる。
テストボタンは、黄色とかのボタンが余分についていて、これは漏電遮断機能が正常に動作するかをテストするボタン。これが付いていれば漏電遮断器。
欠相保護
欠相保護とは、単相3線式電路では、中性線が断線=欠相してしまうと、電路に接続された負荷(機器)に過電圧がかかることがあり、損傷する恐れがある。
この過電圧は、問1~10のどれかで中性線の断線問題として頻繁に出題されるので、確実にマスターを。
この過電圧による機器損傷を予防、保護するため、中性線が欠相したら、残る2つの電路を遮断し、機器に過電圧がかかるのを防ぐ。これが欠相保護付き。
この欠相保護付きだが、外観で判断するポイントは3つ。
- 銘板に「中性線欠相保護」という文字
- 中性線電路をどこに接続するかを指定する N の文字あり。この指定のある極に中性線を接続しないと、欠相保護できない
- ノーマル遮断器ではお目にかからない変な線が N指定の極にある
過去に出題された中性線欠相保護付きの遮断器外観がこちら。
左が漏電遮断機能の無い過電流遮断器、右が漏電遮断機能付きの過電流遮断器(漏電ブレーカ)。どちらも中性線欠相保護のポイント3つがすべて当てはまっている。
2P1E と 2P2E
2極の配線用遮断器には 2P1E と 2P2E という種類があるのだが、これは別記事 配線用遮断器 2P1E と 2P2E で詳しく説明しているので、そちらを参照してほしい。
モータブレーカ
モータブレーカ(電動機用遮断器)は、モータの始動電流にも耐えれるように調整されている遮断器。
遮断器の銘鈑に電動機容量(単位 kW)などの記載があれば、モータブレーカ
図記号 | 外観 |
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開閉器
1種では LBS, DS, CB, PC, MS, MC という6種類が出題されるのだが、2種では電磁開閉器と電流計付箱開閉器の2種類のみ。
図記号 | 外観 |
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電磁開閉器 |
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電流計付箱開閉器 |
過去問
<R3年下期 午前問35>
⑤で示す部分に施設する機器は
<解答の選択肢>
- 3極2素子配線用遮断器 (中性線欠相保護付)
- 3極2素子漏電遮断器 (過負荷保護付、中性線欠相保護付)
- 3極3素子配線用遮断器
- 2極2素子漏電遮断器 (過負荷保護付)
<解法>
機器⑤は「BE」と記されているので過電流保護機能のある漏電遮断器。
さらに 1Φ3W式であり、欠相保護付と記述されている。したがって、⑤部分に施設する機器は3極2素子漏電遮断器 (過負荷保護付、中性線欠相保護付)
<R3年上期 午後問34>
④で示す図記号の機器は
<解答の選択肢>
- 電流計付箱開閉器
- 電動機の力率を改善する低圧進相用コンデンサ
- 制御配線の信号により動作する開閉器(電磁開閉器)
- 電動機の始動装置
<解法>
□の中の「S」は Switch の S。ノーマルの開閉器。選択肢は3
まとめ
配線用遮断器、漏電遮断器、電磁開閉器といった電力ラインを ON/OFF する開閉器は、過去6回で7回出題されている合格絶対必須項目。
必須項目だが、合格するための重要ポイントは2つ。
- 図記号と外観
- BとBEの見分け方
- 2P1E と 2P2E (別記事)
関連問題
・R3年下期-午後問40(モータブレーカ)
・R3年下期-午前問35(開閉器)
・R3年上期-午後問34(開閉器)
・R3年上期-午後問41(漏電遮断器中性線欠相保護)
・R2年下期-午後問35(漏電遮断器)
・R2年下期-午後問39(開閉器)
・R2年下期-午前問46(漏電遮断器)