【電気工事士2種筆記】金属管工事による低圧屋内配線の施工方法(R3年度下期-午前問23)

問題 <R3年下期 午前問23>
金属管工事による低圧屋内配線の施工方法として、不適切なものは

<解答の選択肢>

  1. 太さ 25mm の薄鋼電線管に断面積 8mm2 の 600V ビニル絶縁電線3本を引き入れた
  2. 太さ 25mm の薄鋼電線管相互の接続にコンビネーションカップリングを使用した
  3. 薄鋼電線管とアウトレットボックスとの接続部にロックナットを使用した
  4. ボックス間の配管でノーマルベントを使った屈曲箇所を2箇所もうけた

【出典:令和3年度第ニ種電気工事士筆記試験下期-午前問23】



不適切なものは選択肢2。コンビネーションカップリングは、種類が異なる電線管を接続するときに使用する

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解法と解説

方針

金属管工事は過去6回で 7回出題の合格超必須項目。この問題は難問だが、重要ポイントを押さえていれば正解できる。

ふくラボ流攻略法

各選択肢を吟味する。

選択肢1
この選択肢は超超超難問。分からなければ、適切/不適切の判断は保留で。

電線管に電線・ケーブルを挿入(収容)するときには、占積率(電線管内部の断面積に対し、電線・ケーブルがどれくらいの面積を占めているかの割合)を 32% 以下に抑える必要がある。

これは、占積率が大きい=電線が密だと、電線を挿入・交換するのが困難である。また、放熱性も悪化し、設計通りに電流を流せない恐れもある。

この選択肢の占積率を求めると、薄鋼電線管 C25 の内径は 22.2mm になるので、管内部の断面積は約 387mm2

これに対し、例えば古川電工製の 600Vビニル絶縁電線(公称断面積 8mm2) の電線外径(仕上げ外径)は約 6.0mm。断面積に換算すると約 29mm2。この電線が 3本合わさると約 85mm2

すると、占積率は 85/387 = 21.9..[%]。32% より小さい。

したがって、この選択肢の工事は適切。

最初にも書いたが、この選択肢は超超超難問だから、解けなくてもしかたない。

選択肢2
コンビネーションカップリングは、種類が異なる電線管を接続するときに使用するカップリング。

一方、薄鋼電線管相互の接続にはカップリングを使う。

これが不適切

選択肢3
ロックナットは、アウトレットボックスなどのボックスに電線管やボックスコネクタを固定するときに、接続部に使用する部材。

適切。

選択肢4
ノーマルベントは、電線管が直角に曲がるところに使用する。

ボックス間に2個以上のノーマルベントを使用してはいけない、というようなルールは無い(少なくとも、私は聞いたことない)。

適切。

まとめ

金属管工事は合格の超必須項目。重要ポイントは、

  1. 低圧屋内配線工事はどこでもOK
  2. 木造屋側配線工事はNG
  3. 「E」はねじなし電線管
  4. 電線管同士の接続
  5. パイプベンダ
  6. アウトレットボックスとの接続

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解説
金属管工事

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